その表現、NGかも?ホームページ制作で気をつけたい薬機法のポイント-ホームページ制作ブログ|WEB制作はFEEL DESIGN

その表現、NGかも?ホームページ制作で気をつけたい薬機法のポイント

2025.6.22 ホームページ制作
その表現、NGかも?ホームページ制作で気をつけたい薬機法のポイント

WEBサイトの制作において、デザインやユーザビリティと同じくらい重要なのが「法的な表現ルール」の理解です。特に、医薬品・医療機器、化粧品、健康食品などを扱うサイトでは「薬機法(旧薬事法)」への配慮が欠かせません。

本記事では、WEB制作時に知っておきたい薬機法のポイントと、よくある表現ミスをわかりやすく解説します。

薬機法とは?WEB制作に関係あるの?

薬機法の基本を簡単に解説

薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)は、医薬品や医療機器、化粧品などの広告・表示について細かくルールを定めた法律です。
安全性・信頼性の確保を目的に、虚偽・誇大な表現を禁じています。

なぜWEBサイト制作者も意識する必要があるのか

薬機法は「広告」に該当するすべての表現が対象となります。つまり、ホームページに掲載する文章や写真も例外ではありません。制作サイドが薬機法に違反する表現を掲載してしまえば、クライアントが行政指導や罰則を受けるリスクも。制作者にも責任が及ぶ可能性があります。

見落としがちな薬機法違反の例

「効果・効能を保証する表現」は要注意

「絶対に治る」「100%改善」など、効果を断定する表現はNGです。医薬品・医療機器・化粧品・健康食品のジャンルにおいては、科学的根拠があってもこうした表現は使えません。

「お客様の声」にも気を配ろう

口コミや体験談を掲載する際も、薬機法に抵触する内容になっていないか確認が必要です。「飲んだら3日で体重が5kg減った!」など、事実でも過剰表現とみなされることがあります。

「医師監修」表記の落とし穴とは

医師や専門家の名前を出すことで信頼性を強調したくなる気持ちはわかりますが、実際に監修・執筆に関わっていない場合は表示NG。肩書き利用にも注意が必要です。

薬機法の対象となる商品・分野とは?

薬機法が関係するのは、「医薬品だけ」ではありません。以下のような商品・サービス分野でも、WEBサイト上の表現が薬機法の規制対象になります。

医薬品・医療機器

市販薬・処方薬、さらには血圧計やマッサージ器などの医療機器も対象です。効果効能をうたう表現は特に慎重に扱う必要があります。「治る」「治療できる」といった断定表現はNG。薬事承認の有無や分類によっても使える表現が異なります。

化粧品

化粧品は「人体に対する作用が緩和なもの」として定義されていますが、それでも「シワが消える」「シミが治る」など、医薬品的な表現はNGです。使用可能なのは「肌をなめらかにする」「清潔に保つ」などの範囲内で、美容目的の表現には特に注意が必要です。

食品

一般の食品も、「健康に良い」などの表現で薬機法や健康増進法の対象になる可能性があります。「血圧を下げる」「免疫力アップ」などの表現は、医薬品的効能とみなされやすいため要注意です。

健康食品・サプリメント

最も誤解されやすく、表現ルールが厳格なジャンルです。「がんが治る」「飲むだけで痩せる」といった効果を暗示する表現は明確に違反です。保健機能食品(特定保健用食品、機能性表示食品など)でも、認められた範囲を超えた表現はできません。

医院・クリニック

医療機関のサイトは「医療広告ガイドライン」にも準拠する必要があります。「名医」「日本一」などの主観的な表現や、「ビフォーアフター画像」の使用にも制限があります。医師の経歴や専門性の紹介にも正確性と証拠が求められます。

エステ・美容サロン

医療行為ではないため自由に表現できると思われがちですが、「痩身効果」「リフトアップ」「治療」などの言葉は薬機法や景品表示法の対象になります。とくに、医療行為と誤認させるような表現はNG。根拠のない「効果保証」も避けましょう。

ホームページ制作時に押さえておきたいチェックポイント

商品カテゴリによってルールが異なる

医薬品と化粧品、健康食品では、それぞれ認められる表現の範囲が違います。たとえば「ニキビに効く」は医薬品でなければ使用不可。カテゴリごとのルールを把握しておきましょう。

薬機法以外に関係する法律・ガイドライン

景品表示法や健康増進法、食品表示法など、表現に関係するルールは薬機法だけではありません。総合的な視点で確認が必要です。

チェック体制をどう整えるか

制作前にクライアントから提供される原稿や資料も、薬機法に準じて確認する必要があります。外部の薬事チェック専門家と連携する体制を整えるのも一つの方法です。

トラブルを防ぐために今からできること

原稿作成段階で気をつけたいこと

薬機法に配慮した表現を心がけることが、後々の修正コストやトラブルを防ぐ鍵です。「これは大丈夫かな?」と思った時点で早めに確認しましょう。

社内/クライアントとの役割分担を明確に

制作者とクライアントで「誰が法的チェックを担当するか」を明確にしておくことが重要です。役割があいまいだと、責任の所在が不明確になり、問題が発生しやすくなります。

専門家によるチェックの重要性

表現に迷う場合は、薬機法に精通した専門家にチェックを依頼するのが確実です。最近では、医療・健康系サイト専門の薬事チェックサービスも増えています。

まとめ|正しい知識で信頼されるWEBサイトづくりを

薬機法への理解と配慮は、信頼性の高いWEBサイト制作に欠かせない要素です。「知らなかった」では済まされないリスクがあるからこそ、制作者自身も正しい知識を身につけておきましょう。

効果的な表現と法令遵守のバランスをとることで、クライアントにもユーザーにも信頼されるサイトを実現できます。

FEEL DESIGNでは、薬機法に知見のあるライターが在籍しており、医療・美容・健康関連のWEBサイト制作時における表現チェックにも対応可能です。
原稿作成段階からのサポートや、必要に応じた薬事チェックをご希望の方は、お気軽にご相談ください。クライアント様の信頼と安心につながるサイトづくりをお手伝いいたします。

この記事を書いた人 Ayumi